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東北大学 産学連携先端材料研究開発センター (MaSC)

プロジェクト

Projects

プロジェクト

量子ドットアレイおよびナノエネルギーディバイス製造プロセスの研究

代表者氏名・所属部局(機関)名・職名

遠藤 和彦 教授

研究の概要

本プロジェクトは経産省・産学連携イノベーション促進事業(運営事業)の支援で設立された「最先端電池基盤技術コンソーシアム」における産官学連携研究において、私達が独自に開発した“バイオテンプレート極限加工技術”を用いたエネルギー変換効率30%以上の高効率量子ドット太陽電池、100µW/cm2以上の発電を目指す量子ドット熱電変換素子、フォノン場制御高移動度半導体素子の開発および実用性実証を行うことを目的に進めている。特に、本プロジェクトでは製造プロセスの確立に重点を置いており、経産省・戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)で開発を進めていた実用的で高精度なタンパク質塗布機および中性粒子ビーム装置を用いて製造プロセスを確立し、産業技術総合研究所との連携により量子ドットアレイ構造の安定的製造プロセス・装置開発を目指して検討を進めている。また、産業技術総合研究所とは量子ドットを活用した省エネルギーデバイスである量子ドットレーザー/LEDおよびマイクロLEDなどの開発も併せて行う。本産官学連携研究では、世界で初めて実用的な量子ドット作製プロセスおよび装置の実用化、実用的なナノデバイスの展開を目指す。

研究の目的

東北大学、産業技術総合研究所、長瀬産業(株)、リソテックジャパン(株)、SPPテクノロジーズ(株)の5者で垂直統合型コンソーシアム「バイオテンプレート極限加工基盤技術コンソーシアム」を立ち上げ、バイオテンプレート極限加工により作製できるシリコンや石英等の各種材料ナノピラー構造をナノエネルギーデバイスや高移動度半導体素子に展開することに加え、石英や有機材料表面へのナノピラー構造作製だけで実現できる表面の濡れ性の制御や滅菌作用を自動車、情報機器や医療機器の部品として展開する。

期待される効果

コーティング等の表面自由エネルギーだけの制御では超撥水性を実現することが難しく、また、耐久性や信頼性に問題がある。そのため、撥水性の制御を実現するためには表面微細構造が必要になる。本手法で作製したナノ構造をあらゆる材料表面に展開することで、水分や汚れの付着で性能を劣化させる通信機器、光学機器、レンズ系などに展開でき、表面コーティング技術に代わる制御性が高く、耐久性や信頼性にも優れた技術として社会実装インパクトは極めて大きい。更に、本手法でμ-LEDを作製することで、世界で初めて6μm径以下のピラー構造で指向性がある高発光効率LEDを実現できるため、μ-LEDへの展開も社会実装インパクトは極めて大きい。

実績

平成28年~30年度に推進した産学官連携プロジェクト、経済産業省「戦略的基盤技術高度化支援事業」により、蛋白質塗布機および小型中性粒子ビームエッチング装置で構成されるバイオテンプレート極限加工装置の開発に成功した。この成果により、当初の目標であった、各種小口径基板上に安定して大量にナノピラー構造を形成することが実現できるようになった。

共同研究企業

H28年度にスタートしてH30年度で終了した経産省・戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)を基盤として、H31年度より東北大・産総研・長瀬産業・リソテック・SPPテクノロジーズで垂直統合型連携を実現する「バイオテンプレート極限加工基盤技術コンソーシアム」を立ち上げた。今後の国内外のデバイス・システムメーカーも参画いただき、国際産学連携で実用化に向けて展開する。

キーワード

バイオテンプレート極限加工、ナノ構造、表面濡れ性制御、マイクロLED、ナノエネルギーデバイス

連絡先

TEL:022-217-5240
E-mail address:kazuhiko.endo.d6*tohoku.ac.jp
*を@に変換してください。
HP URL: http://www.ifs.tohoku.ac.jp/samukawa/

資料

  • 量子ドットアレイおよびナノエネルギーディバイス製造プロセスの研究

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